・乳児の頭の形の歪みには、頸部の筋緊張の左右差（例：斜頸や筋性緊張）が関与しているケースが多くあります。小児はりは皮膚表面への極めて軽微な刺激によって自律神経系を穏やかに調整し、交感神経優位状態を和らげ、筋の緊張を自然に緩める作用があります。これにより、首の可動域が広がり、乳児自身が自由に頭を左右に動かしやすくなることで、向き癖の改善と圧の偏り解消されます。

・背部や腹部の緊張は頭の位置や向きに大きく影響するとされます。例えば、腹部の張りや便通異常によって体幹のねじれが起き、それが向き癖を助長することも。小児はりで体幹の左右差を整えると、頭部の位置が中心に戻りやすくなり、頭蓋変形の進行を抑えることが可能です。

・小児はりの微細な刺激は、中枢神経系（脳・脊髄）に間接的に影響を与えるとされ、脳の可塑性が高い乳児期において、神経-筋-骨格系の協調性を自然に促す役割があります。特に、身体を緊張させやすい子、過敏な子、睡眠が浅い子に施術することで、神経の安定化と成長発達のサポートがなされます。